東京書籍の各学年の教材について、重点的な対話スキルをマークしてみました。
ご自身の担当する学年の重点をつかむ際に、ご活用ください。
加えて、前年度からどのように拡張しているかも把握しておくことをオススメします。
1年間かけて定着させていくものですので、年度当初の数時間でマスターさせようと考える必要はありません。
クラスで「対話の共通目標」を設定するために活用してはいかがでしょうか。
低学年期には、知りたいことを尋ねることが中心となります。ただ、放っておくと、「なぜ?」「どうして?」ばかりを尋ねる姿が多くみられることでしょう。「どんな?」「どこで?」「どうやって?」「だれと?」といった質問ができるように促していきたいものです。
3年生教材は、「すきなどうぶつ」についての互いの考えを聞くことが題材となっています。ですから、2年次には無かった「どうして?」が登場しています。なお、理由を聞く・答えることは、2年生の話し合い単元で扱われています。「ぼくも~したことあるよ」と自分と結びつけることが新たに示されているのも特徴です。
4年生教材では、「比較し関連づける」のラインに重点が置かれているのが分かります。まずは、自分と同じ・違うアイディアなのかを考えながら聞くことを促しましょう。対話の最後に、二人で同じだったところ(ちがっていたところ)を見つけることをルールにしておいてもよいですね。
5年生はジャンプアップしているのが分かりますね。このページの冒頭にも書いたとおり、この2時間程度で身に付けるというよりは、目標設定に生かすとよさそうです。自分たちも出来ていること、これからチャレンジしていきたいことを、この対話教材から見つけていくような学習にしてはいかがでしょうか。「明確にする」ラインのように、具体と抽象を自在に行き来させられるようになることは、思考力を高める上でとても大切です。
用いられている対話スキルについては、5年生とは大きくは変わらないようです。「よかったことから考えてみようか」から始まっているように、自分たちで論点を見つけていくことは、自律的に話し合ううえでとても大切です。先生としても、対話の前に論点を各自で考えてみる時間を取る等して、自分たちの対話を自分たちで舵取りできるよう促していけるとよいでしょう。
自分の体験を裏付けに、考えの理由付けをしていくことも、これから様々な場面で応用可能な対話スキルだと言えます。
※なお、この分析は、東京書籍編集委員としてのオフィシャルなものではありません。一研究者としての個人的な見解でありますことを申し添えておきます。